中小企業が始めるべきDX/AIXの第一歩とは

はじめに

こんにちは、Raithing株式会社の今村です。

日々、企業のデジタル化に取り組む中小企業の経営者やDX推進担当者の皆さん、現在の「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が社内でどれほどの意味を持つか、そしてそれがどのように会社、あなたのビジネスにどんな影響を与えるかについて、関心をお持ちのことと思います。

ここで注目すべきは、「DX」の進化系である「AIX(AI・トランスフォーメーション)」です。AIXとは、AI(人工知能)を活用して企業の業務効率を飛躍的に向上させ、ビジネスの新たな価値を生み出す取り組みを指します。今後の10年で、これが中小企業にとっても大きなテーマとなり、競争力を決定づける要素になることは間違いありません。

Raithing株式会社は、これまで多くの中小企業のDX/AIXの支援を行ってきましたが、その経験を基に、今後どのように進化するか、そしてあなたの企業がどのように取り組むべきかを解説します。

今回の記事では、いくつかの事例を振り返り、DX/AIXはどのタイミングでどのように導入することができるのか、特にAIオフショア開発を利用することでどのような変化が起きるのか、また導入後にどのような変化が起こるのかについて解説します。

DXをさらに進化させたAIX(AI・トランスフォーメーション)の時代

中小企業にとって、DXはもはや選択肢ではなく、成長と競争力維持のための必須課題となっています。しかし、DX導入において多くの企業が直面するのは「人的資本」に依存したバックオフィス業務です。経理や事務作業にかかるコストは、月々30万~50万円程度の費用がかかることも珍しくありません。

ここで注目したいのは、AI(人工知能)の登場です。AIは、知的労働を効率的に代替し、従来では考えられなかったコスト削減や業務効率化を実現する力を秘めています。例えば、経理や事務のルーチンワークをAIが自動化することで、人的リソースを他の重要な業務に振り向けることができ、企業全体の生産性が大幅に向上します。

これまでの日本企業は「失われた30年」と呼ばれる経済低迷を経験し、その要因の一つとして、欧米企業に比べてDXの導入が遅れたことが挙げられます。生産性の向上を実現できなかったため、競争力を失った企業が多かったのです。しかし、この遅れを取り戻すためには、AIX(AI・トランスフォーメーション)を積極的に取り入れることが必要です。AI技術を活用することで、企業活動そのものを根本から変革し、競争優位性を確立することが可能になります。

逆説的に言えば、AIXを早期に導入し、生産性を向上させた企業は、競合他社と大きな差をつけることができています。このような企業は、AIやDXを活用して、従来のやり方では実現できなかった効率化を達成し、競争の中で一歩先を行っています。

実例:ラクスルの成功事例

実際に、DXを活用して革新を実現した企業の一例が、印刷業界で急成長を遂げた「ラクスル」です。ラクスルは2009年に松本恭攝氏によって設立され、従来の印刷業界で直面していたさまざまな課題を解決するためにDXを導入しました。

従来、印刷業界では見積もりや発注に時間がかかり、またコストも高いため、小ロットや短納期の案件に対応するのが非常に困難でした。しかし、ラクスルはAIやITを駆使して、これらのプロセスを大幅に効率化しました。オンラインで簡単に見積もりができるシステムを導入し、顧客が迅速に注文できる環境を提供することで、業界の常識を覆しました。

これにより、ラクスルは中小企業や個人事業主を中心に多くのユーザーを獲得することに成功しました。特に、小ロットの印刷案件に柔軟に対応できるという点が大きな魅力となり、従来の印刷業者では実現できなかったニーズに応えることができました。ラクスルの成功は、AIやDXの力を使って、業界の「常識」を変え、従来では成し得なかった成果を上げた好例と言えます。

AIを利用したシステム開発の特徴

AIを活用することで、従来のERP(Enterprise Resource Planning)やCRM(Customer Relationship Management)など、エンタープライズ向けのシステムも大きく変わります。特に、自然言語処理を活用したLLM(大規模言語モデル)の登場により、データの入出力が格段に柔軟になり、構造化されていないデータからも有益な情報を引き出せるようになりました。

従来型のエンタープライズシステムは、導入コストが高く、操作が難しく、ベンダーに依存する傾向がありましたが、AIオフショア開発を活用すれば、これらのシステムを低コストで、かつ使いやすく構築できるようになります。さらに、AIは企業のニーズに応じて、必要なタイミングで「使い捨てソフトウェア」を生成することができ、柔軟性に富んだシステム運用が可能になります。

このように、AIを駆使することで、従業員の生産性向上に加え、顧客に新たなサービスを提供したり、予想外のビジネスチャンスを見つけたりすることが可能になるのです。

中小企業が取り組むべき一丁目一番地は

では、実際に中小企業がAIXをどこから始めれば良いのでしょうか

Raithing株式会社では、最初のステップとして「守りのDX/AIX」を推奨しています。これは、業務の効率化やコスト削減を通じて、企業の経営基盤を強化するアプローチです。具体的には、バックオフィス業務の自動化や経理・事務作業の効率化などが挙げられます。これにより、運転資金の効率化が図られ、経営状態を安定させることが可能です。

しかし、「守りのDX/AIX」で実現できる価値向上には限界があります。コスト削減や粗利の向上は期待できますが、売上自体を大きく伸ばすことは難しいためです。

そこで次に取り組むべきなのが、「攻めのDX/AIX」です。これは、新たなビジネスチャンスを創出し、売上向上を目指す戦略です。この「攻めのDX/AIX」を最大限に活用するための鍵となるのが、「AIオフショア開発」です。

AIオフショア開発で攻めのDX/AIXを実現

AIオフショア開発とは、最新の生成AI技術と海外の優秀なエンジニアリソースを組み合わせることで、低コストかつ高品質なシステム開発を可能にする手法です。これにより、限られた予算と時間でプロダクトを開発し、市場投入までのスピードを大幅に向上させることができます。

従来、「オフショア開発=低品質」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし、AIオフショア開発はその常識を覆し、競合他社に先んじた開発力を提供します。具体的なメリットは以下のとおりです。

  • 迅速な市場投入:AIの力を活用することで、開発スピードが飛躍的に向上し、市場のニーズに素早く応えることができます。
  • コスト削減:海外の優秀なエンジニアを活用することで、高品質な開発を低コストで実現できます。
  • 最新技術の導入:最先端技術を専門知識を持つエンジニアがサポートし、ビジネスと技術を融合した戦略を推進できます。
  • 多様な技術スタックへの対応:幅広いスキルセットを持つチームが、プロジェクトの複雑な要件にも柔軟に対応します。

Raithing株式会社では、このAIオフショア開発を活用し、中小企業が「攻めのDX/AIX」を実現するためのサポートを行っています。これにより、新たな価値創出や競争力の強化が可能となり、売上の大幅な向上につなげることができます。

まとめ

AIX(AI・トランスフォーメーション)は、もはや一部の大企業だけの話ではありません。中小企業にとっても、AIXを積極的に取り入れ、業務の効率化と新たなビジネスチャンスを生み出すことが、今後の競争力を大きく左右します。

まずは「守りのDX/AIX」で基盤を整え、その後「攻めのDX/AIX」で企業の成長を加速させる。これが中小企業が取り組むべき戦略の第一歩です。限られたリソースを最大限に活用し、効率よく、そして迅速に進化するAI時代に乗り遅れないようにしましょう。

あなたの企業に最適なDX/AIX戦略を、今すぐにでも始めてみてください。

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